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★☆HAPPY BIRTHDAY!!GINJI!!☆★
****2006.04.19 FROM BACKSTREET@TAEZO****
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[4]

そんなつもりじゃなかったのに

銀次を傷つけるつもりじゃなかった。
女たちが勝手に親子と思いこんでいたのを
訂正する必要性も別にないと思っただけ。
小さくなってもお前は変わらないのな。
さっきからオレを読んでる声がずっと聞こえている。
泣くんじゃねえ。
こっちまで泣きたいような気分になる。
泣き疲れて

ジリリリリリリン ジリリリリリリン…
「ったくこんな時に誰だよ電話なんざ…波児?」
ピッ
『おー蛮かー?何でかしらんが
銀次がこっちに戻ってきたぞ』
「何だと!?」
『どうやら道ばたで
「蛮ちゃあああん!!HONKY TONKに戻りたいよー」
とか泣き叫んでたらしくてな。
ウチにたまに来てくれるお客さんが
偶然見つけて連れてきてくれたんだよ』
「…そうか」
『どうでもいいから早く戻ってこい、蛮。
銀次の奴お客さんにしがみついたまま
泣き疲れて寝ちまったんだよ。
オレが引き離そうとしても「蛮ちゃん蛮ちゃん」
言って離れようとしない』
「分かった、すぐ戻る」
一番大好きな人。

「波児!戻ったぜ」
「おー、蛮。待ってたぞ。ほれ、銀次はそこだ」
「すまねえ、銀次が迷惑かけたみてえだな」
「いいえ、気にしてません。
ちょうどここに来ようとしていたところでしたし…」
「銀次、ほらこっち来い」
「ん〜…ばんちゃん…すぅ…」
「…やっぱり自分が一番大好きな人って
分かるんですね、子供って。
マスターが私に迷惑だからって寝ている銀次君を
離そうとしたときはてこでも動かなかったのに」
「………そう、だったか。
すまない、こいつどこに行ったか分からなくて
探してたとこだったんだ。助かった」
「あなたが『蛮ちゃん』ですよね。
ずっと銀次君が呼んでました。お父さん、ですか?」

「…いや…」
一番大切な…

「いや…銀次は、一番大切な、相棒だ」

たとえ小さくなろうが、
胎児まで戻っちまおうが、
ヨボヨボのじいさんになっても。

こいつは俺様の、たった一人の相棒で
愛すべき唯一無二の人だ
目が覚めるときは側にいて

「…んあ…俺、寝ちゃった?」
…あれ?
「…蛮ちゃん?」
…そっか、蛮ちゃん、俺のことちゃんと探してくれたんだ。
一緒に寝てるってコトはもう夜なのかな?
…昼間はごめんね蛮ちゃん。
相棒って言ってくれなかったのもショックだったけどね、
本当は蛮ちゃんを見て声がワントーン上がった
お姉さんたちにムカッと来ちゃったんだ。
…いつから蛮ちゃんはこんなに
かっこよくなっちゃったんだろう?
最初にあったときから、まあ、
悔しいことには格好良かったけどさ、
でも、寝顔はすごく可愛かったのに。
いつの間にか寝顔まで格好良くなってるし
…俺の欲目かなあ?
俺のことをあり得ないほど激しく抱くくせに
俺より実は華奢だしまつげ長いし
色白だし指も細長いし。
ケンカして出てってもこんな風に俺が寝て起きると
必ず側にいてくれるし。
…ずるいよ蛮ちゃん…。
ずっと二人で。

「…あ?目が覚めたのか銀次」
「あ…蛮ちゃん、起こしちゃった?」
「いーからまだ寝ておけ。起きるには早いぞ」
「…ここどこ?」
「HONKY TONKだ。波児が特別に貸してくれたんだよ、
てめえが俺にしがみついたまま起きねえから」
「………ごめんね、蛮ちゃん、俺、ちっちゃくなって
このまま戻れなかったら相棒じゃないって
言われても仕方ない…」
「銀次。いーから寝ろ」
「…ごめん、蛮ちゃん」
「うるせえ」
「…おやすみ」
「………いままでもこれからも、
てめえ以外におれ様の相棒はいねえよ」
「………ありがとう…蛮ちゃん…」
頭良くて器用で強引で口も悪くて飲むとくどくて。
そのくせ変なところで抜けてて
不器用ですごくすごく優しくて。
その一言一言を聞く度に俺は
蛮ちゃんがますます好きになってしまう。
翌朝。

「………ん……?朝か………っつつつ
…なんだあ?腕が妙にしびれて…」
「!!!!!!!」
「おいっ!!起きろ銀次!!!」
「…んあ〜〜〜〜??」



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